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連載 医療機関のマーケティング戦略─産科の受療行動からみえるもの・6
産んだ人はどのような情報を活用して施設を選んだか
著者: 伊藤ゆかり1
所属機関: 1大阪大学大学院国際公共政策研究科
ページ範囲:P.868 - P.871
文献購入ページに移動日本では,子どもを産むことが珍らしくなってきている.2002年人口動態統計によると,出生数は115万人,合計特殊出生率は1.32に落ち込み,過去最低である.国立社会保障・人口問題研究所の「第12回出生動向基本調査」では,結婚5年未満の若い夫婦が実際に産む予定にしている子どもの数は1.99人と2人を切っている.「子どもは1人」という夫婦が増加しており,社会は急速に少子高齢化へ移行している.
このように,出産する機会が減っているため,出産を取り扱う施設にとっては,厳しい経営環境である.それゆえ,出産を取り扱う機関にとっては,子どもを産む女性のニーズや不満を正確にとらえるということが,かつてないほどに求められてくるだろう.
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