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文献詳細

雑誌文献

病院62巻11号

2003年11月発行

文献概要

レポート

医療消費者が自ら使う電子カルテ―「マイ電子カルテ」

著者: 大櫛陽一1 原寿夫2 遠藤郁夫3 田代祐基4 大島譲二5 野原吉孝6

所属機関: 1東海大学医学部 2福島県医師会 3小田原医師会 4熊本県医師会 5埼玉県医師会 6株式会社ポテト

ページ範囲:P.938 - P.941

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 医療機関での電子カルテは,医療機関の新設やリニューアルに合わせて導入されることが多くなってきた.しかし,医療消費者が自ら使用できる電子カルテがなかった.実は医療消費者こそ電子カルテが必要である.癌を含む生活習慣病では,その予防のために生涯にわたる健康データの蓄積が重要である.これはPersonal Health Database(PHD)と呼ばれている.本人がPHDを家庭で参照できて,ライフスタイル変容のトリガーとなり,その効果を実感できることが必要である.

 また,高齢化社会では本人のQOLの向上と,医療の効率化のために地域医療が重要である.地域医療を効果的に行うには,医療情報の共有が必要である.医療画像を含む大量の情報の共有には電子メディアが適している.しかも,本人が携帯して管理することは,セキュリティ対策のみならず,本人の意識改革にもつながる.

 われわれは,1986年から健康カードによるPHDを開発している.当時は,医療画像も記録できる携帯メディアとして光カードを用いていた1).最近になって,スマートメディア,SDカード,メモリースティックなど多種類の携帯電子メディアがディジタルカメラや携帯電話に使われるようになってきた.今回,これらのどのメディアでも可能なカード型PHD,すなわち医療消費者向け電子カルテ―「マイ電子カルテ」を開発した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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