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文献詳細

雑誌文献

病院62巻2号

2003年02月発行

文献概要

連載 病院管理フォーラム 看護管理=病院のDON・26

看護研究マネジメント

著者: 小山秀夫1

所属機関: 1国立保健医療科学院経営科学部

ページ範囲:P.144 - P.145

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看護研究の必要性

 医学書院のポケットダイアリーの付録をみると,医学・医学関連の学会の一覧が出ている.まず,日本医学会分科会として96の学会があり,その他の医学関連学会は550,うち看護系学会は33を数え,改めて,その多さを実感した.誰が言い出したのかはわからないが,「看護師は勉強好きで,強迫観念でもあるかのように勉強し,研修に出ている」などといわれている.個人的には,勉強することも,研修を受けることも大いに結構なことだと思う.ただ,看護師の勉強好きが「何か不安があるので勉強して安心したいのではないか」とか,研修が「外出する機会になっている」などという意地悪なニュアンスで伝わる場合もある.

 看護師は専門職として,常に新しい知見を求めることを必要とされる.新しい知見の多くは,外部の新しい情報が基本となって,その情報を判断し体得したものが知恵となり,業務にフィードバックされる.どのような業務でも同様だと思うが「実践は問題発見の場であり,研究は問題解決の方法を提供し,研修は質を維持させるためにある」と思う.つまり,実践,研究,研修は,一連のものであり,研究のための研究ということは,ごくまれである.このことは,なぜ看護研究が必要なのかという理由になると思う.何が問題かが明確であればあるほど,それを解決するために研究が必要であるということが明確になる.また,研修は,なんらかの研究結果が伝達される場という位置づけになるはずである.看護の質を向上させたり,マネジメントを徹底するために研究することは当然であり,研究の成果を業務に活用することが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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