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特別寄稿
治験における CRC の役割と今後への期待
著者: 中野重行12
所属機関: 1大分医科大学臨床薬理学 2大分医科大学臨床薬理センター
ページ範囲:P.227 - P.231
文献購入ページに移動近年,医薬品開発に要する費用,時間,人的資源などが膨大になってきた.そこで,これらを節約するためにも,臨床試験の実施のための基準を日米欧の間で統一して,データを地球規模で相互利用できるようにしようというグローバリゼーションの動きが,1990年代になって大きく進展した.わが国の「医薬品の臨床試験の実施に関する基準(good clinical practice ; GCP)」も,このような動向の中で1997年春に改定され,新GCPの時代に入った.
以来,治験は治験責任医師をチームリーダーとして,治験チームとして実施されるようになった.治験チームの中で,支援スタッフであるCRC(clinical research coordinator)は,治験の実施におけるキーパーソンとしての役割を担うようになっている.本稿では,治験に焦点をあてて,CRCの役割と今後への期待を述べることにする.
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