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特集 変革を迫られる大学病院
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著者: 大道久
所属機関:
ページ範囲:P.725 - P.725
文献購入ページに移動一方,特定機能病院で開始されたDPC(diagnosis procedure combination)による定額支払方式が,大学病院の財政基盤や診療のビヘイビアに及ぼす影響も計り知れぬものがある.この方式は,医療機関別に日額定額の支払額が設定される特異な支払方式で運用が開始されたが,診断群ごとの係数や在院期間などの情報が明らかになるにつれ,支払上の新たな条件や統制も見込まれている.大学病院にとって,前年度からの収入増を図ることが困難な支払方式であることから,各診断群の原価を算定して支払額とすることを求める動きもあるといわれる.一般の病院にとっても,急性期医療の支払方式の行方を占ううえでも,今後の成り行きが注目される.
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