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特集 看護の臨床研修と病院
看護師の期待される役割の変化に伴う実践力をどう養うか
著者: 嶋森好子1
所属機関: 1京都大学医学部附属病院
ページ範囲:P.286 - P.290
文献購入ページに移動2002年3月26日,看護教育のあり方に関する検討会報告書『大学における看護実践能力の育成の充実に向けて』1) が出された.この報告書では,今後の大学における看護の人材教育の課題として,「大学卒業者の看護実践能力の向上の必要性と看護職としての社会的責任,並びに国民の要望に対応した看護の質の向上」が強調された.また,「これからの保健・医療・福祉サービスにおいては,受け手にわかりやすい言葉で説明し,主体的に意思決定できる環境を整備し,患者の権利擁護者として機能する看護師であること」が期待されると述べ,これを達成できるための基礎的能力の育成が必要としている.
大学教育の到達目標として,①豊かな人間性,②最低限必要な知識・技術を体得し,卒業直後でも独力で又は適切な指導・助言の下に看護ケアが実施できる,③将来さらに専門性を深めるための基盤を身に付ける,の3点を挙げている.
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