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文献詳細

雑誌文献

病院64巻11号

2005年11月発行

文献概要

特集 病院にとって「患者の視点」とは

巻頭言

著者: 猪口雄二

所属機関:

ページ範囲:P.877 - P.877

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 「患者の視点」という言葉は,厚生労働省医政局の「医療提供体制の改革のビジョン」の主要項目の一つとして「患者の視点の尊重」に使用されている.また,同省保険局の「診療報酬体系の基本方針」においても「患者の視点の重視」と書かれている.これらは,診療情報提供の促進やEBM に基づく医療提供の促進を意味するものと考えられる.

 一方,医療には「情報の非対称性」があると言われている.確かに医療本体については,一般の人には理解し得ないような専門的なことが多い.医療行為に対しては「説明」と「納得した上での同意」が必要であることは明白である.しかし,情報が非対称なのは医療に限ったことでない.食料品の安全性や産地,飛行機事故の確率,車の性能,など身近なことでも非対称な情報は山ほどある.しかも,安全を信じていた列車事故なども発生してしまった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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