文献詳細
連載 病院ファイナンスの現状・6
―間接金融(1)短期資金調達 1―病院の短期資金調達にはどのようなものがあるか
著者: 福永肇1
所属機関: 1国際医療福祉大学医療福祉学部医療経営管理学科
ページ範囲:P.152 - P.155
文献概要
また,病院が金融機関から資金調達することを「間接金融」,病院債や診療報酬債権流動化で資産担保証券(ABS)を発行する場合のように,投資家から直接資金調達することを「直接金融」といいます.
今月号以降では医療法人(以下,「病院」と表記)の「間接金融」について,「短期」と「長期」各々の期間に分けて説明を行います.今月号・来月号では短期資金調達を解説します.そもそも病院は業界として一般企業と比べ,短期の資金調達需要が少ない構造といえます.また病院が短期資金調達を必要とする場合でも健全な資金需要ならば銀行借入はさほど困難ではありません.病院ファイナンスが難しいと現在議論されているのは,再来月号以降で解説する長期資金調達の場合だといえるでしょう.
病院における短期資金調達の具体的な例としては,運転資金,賞与資金,決算資金,建設つなぎ資金の4つがあり,各々を以下で解説いたします.
はじめてご覧になられる金融用語も出てくるかと思いますが,これらは特殊な用語ではなくビジネス界で日常使われている用語であり,この機会にぜひ勉強されることをお勧めします.銀行との交渉の場では,このような言葉が使われます.
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