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特別寄稿
医療機関債についての一試案
著者: 医療福祉経営審査機構1 国際医療福祉大学2
所属機関: 1医療福祉経営審査機構 2国際医療福祉大学
ページ範囲:P.219 - P.224
文献購入ページに移動医療法人の発行する債券(以下「医療機関債」という)が資金調達手段として認められる意義は,以下の諸点に要約される.
●資金の出し手が金融機関以外に存在することから,医療法人の資金調達が金融機関サイドの資金事情の影響を受けずに安定化しうる.
●金融機関からの借入れに対し牽制手段となり得る.
●医療法人の資金調達手段が制約されていることが格付面でマイナス要素とみられているのを是正し得る.
●「医療法人が株式会社形態をとれば,資金調達手段の多様化が図れる」との議論を吸収し得る.
本稿は,医療機関債についての経緯・法的な問題点・厚生労働省のガイドライン等を踏まえ,「あるべき医療機関債」について提案するものである.
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