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特集 個人情報保護法と病院
【座談会】個人情報保護法の施行に向けて
著者: 辻本好子1 楠本万里子2 井川澄人3 瀬戸山元一4 神野正博5
所属機関: 1NPO法人ささえあい医療人権センターCOML 2日本看護協会 3医療法人医誠会医誠会病院 4高知医療センター病院 5特定・特別医療法人財団董仙会恵寿総合病院
ページ範囲:P.294 - P.302
文献購入ページに移動情報に関する医療者と患者の理解のずれをなくすこと
神野(司会) 個人情報保護法はあらゆる業種を対象としておりますが,医療が他業種と異なる点には「チーム医療」が1つキーワードとして挙げられると思います.チーム医療の中で,患者の個人情報はチーム内では垣根なく共有しようという風土が醸成されつつあります.それによって,事故を予防し安全な医療が提供できるはずですが,そうした時に,チーム内で徹底的に患者の個人情報は共有し,一度チーム外に出た時には徹底的に情報を守るといった考え方が重要になるでしょう.また,医療は今,テーラーメイド,オーダーメイドの時代といわれ,ただ治療をするにとどまらず,サービスそのものが個を扱う時代を迎え,ますます個人情報の取り扱いは難しくなることが予想されます.
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