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文献概要
連載 リレーエッセイ 医療の現場から
共に考え,共に歩む
著者: 岡崎渉
所属機関:
ページ範囲:P.597 - P.597
文献購入ページに移動私は総合病院に勤務する精神科の作業療法士であり,主にうつ病,そううつ病の患者さんを対象とするリハビリテーションに携わっている.患者さんの生活の再構築を支えていくのが作業療法士としての役割であるのだが,患者さんに世話を焼き過ぎるようなことがあれば,それはスタッフの自己満足にしか過ぎない.患者さんが自分で考えたり,自分でできることまでスタッフが手伝うとすれば,それは患者さんの自立する力を奪い取っているといえる.患者さんの自立に向けた援助を行う際,リハビリテーションは場合によっては厳しい場になることもある.そのような時も患者さんのそばにいて,ともに考え,ともに歩みながら,患者さんが行く方向を誤らないように,より良い方向に進めるよう良いコーチでありたいと思う.
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