病院65巻1号

2006年01月発行

研究と報告【投稿】

医療事故分析システム―RCA（Root Cause Analysis：根本原因分析法）の適用

著者： 石川雅彦¹ 長谷川敏彦² 種田憲一郎²

所属機関： ¹国立保健医療科学院・政策科学部・安全科学室 ²国立保健医療科学院・政策科学部

ページ範囲：P.56 - P.59

今日，医療機関では，医療安全管理部門において定期的にインシデント・アクシデント報告の収集がなされているが，蓄積された報告は適切に分析して対策を実施することは極めて重要である．しかし，この院内報告の対処方法は，施設によって異なり，わが国では十分に標準化されているとは言いがたい．今回，米国において標準化された分析方法である根本原因分析法（Root Cause Analysis，以下 RCA）の概要を述べ，わが国での適用に関して検討したので報告する．

参考文献

1） Wald，H，Shojania KG：根本原因分析：医療安全のエビデンス（今中雄一監訳），p31-35，医学書院，東京，2005

2） Bagian JP, Gosbee J, et al : The Veterans Affairs root cause analysis system in action. Jt Comm J Qual Improv 28（10）: 531-545, 2002

3） Ammerman M : The root cause analysis handbook, p9-18, Productivity Press, NY, 1998

4） 相馬孝博：医療安全における「分析手法」の考え方・選び方．病院 62（11）: 932～937, 2003

5） 飯田修平（四病院団体協議会医療安全管理者養成委員会編）：医療安全管理テキスト：pp3-13，日本規格協会，2005