文献詳細
特集 社会保障・税制改革と医療
文献概要
2006 年春の通常国会では,医療制度改革が,厚生労働委員会での議論の大きなテーマの一つだった.民主党は,診療報酬の過去最高の 3.16 %引き下げや,今回の改革法が,医療現場の「医療崩壊」を加速するものとして反対をしてきた.
そもそも現在の医療現場は,勤務医をはじめとする医療スタッフの過重労働,医療事故や医療訴訟のリスクの高まり,患者からのインフォームドコンセント・説明への要望の高まりなどにより,状況はますます過酷になっている.民主党はこのような「医療崩壊」こそが,最大の問題点であり,日本の医療はいま,危機的な状況を迎えているという危機感のもと,法案審議に臨んだ.しかし,政府の改革案は,財政的視点が主になっており,国民に対してよりよい医療を提供するという視点は,付けたしに見えた.
そもそも現在の医療現場は,勤務医をはじめとする医療スタッフの過重労働,医療事故や医療訴訟のリスクの高まり,患者からのインフォームドコンセント・説明への要望の高まりなどにより,状況はますます過酷になっている.民主党はこのような「医療崩壊」こそが,最大の問題点であり,日本の医療はいま,危機的な状況を迎えているという危機感のもと,法案審議に臨んだ.しかし,政府の改革案は,財政的視点が主になっており,国民に対してよりよい医療を提供するという視点は,付けたしに見えた.
参考文献
1) 篠崎良勝:どこまで許される? ホームヘルパーの医療行為,一橋出版,2002
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