icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院65巻12号

2006年12月発行

文献概要

特集 検証 平成18年診療報酬改定

診療報酬体系改革と中医協

著者: 石井暎禧12

所属機関: 1医療法人財団石心会 2中央社会保険医療協議会

ページ範囲:P.962 - P.964

文献購入ページに移動
 少子高齢化の進行の中で,医療保険制度をどのように安定的に持続させるか,これが厚生労働省(厚労省)に課せられた課題であり,史上最大のマイナス改定は,その意図を鮮明に伝えた.しかし過剰に抑制すれば,国民医療そのものが崩壊する.

 現政権の政策の根幹は財政再建であり,国民の抵抗がない限り,際限のない社会保障費抑制が続く.国民もまた,医療の危機は医療機関の責任であり,診療報酬とは関係ないと考えており,医療費抑制に賛成している.現実には医療費の抑制にすぎない政策を効率化と表現するのは,医療崩壊を防ぎつつ医療費削減を成し遂げたいという厚労省の願望の現れであるが,どこに均衡点を置くべきか,今回の診療報酬改定では明らかではない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?