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特集 看護人員の適正化に向けて
看護配置規準の課題とその背景
著者: 安川文朗1
所属機関: 1同志社大学技術・企業・国際競争力研究センター(ITEC)
ページ範囲:P.286 - P.291
文献購入ページに移動 「看護配置規準(Nurse Staffing Ratio Standard)」とは,病院などの医療提供施設における看護職員数の最低基準を公的に設定することである.複雑化高度化した医療に対応するために,看護職員の配置を基準化するという発想はきわめて合理的であるが,その基本的な考え方や配置の根拠には,吟味すべき点が多々ある.適切な看護配置をどう実現するかという問題は諸外国でも重要な政策課題となっているが,その基本理念や方法には日本との違いが見られる.本稿では,日本の看護配置規準の制度的特徴とその功罪を概観し,英米における看護配置の考え方との基本的な異同を紹介する.
参考文献
1) 岩澤和子,筒井孝子編:看護必要度:看護サービスの新たな評価基準,日本看護協会出版会,2003
2) 上泉和子他:看護職需給推計のモデル構築およびシミュレーション,(日本看護協会調査研究報告,2002
3) 日本看護協会編:看護白書:看護労働の現在,日本看護協会出版会,2003
4) 松田晋哉編:21 世紀の医療と診断群分類~DPC の実践とその可能性,2003
5) 安川文朗:看護師の派遣解禁と看護労働市場の変化~看護師の働き方は変わるか~,看護管理 14(10):831-836, 2004
6) James Buchan : A Certain Ratio? Minimum Staffing Ratio in Nursing : A Report for the Royal College of Nursing' , unpublished report, 2004
7) Royal College of Nursing, Guidance for Nurse Staffing in Critical Care, Royal College of Nursing, 2003
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