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特集 外来機能はどうあるべきか
病院の外来機能はどうあるべきか
著者: 濃沼信夫1
所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科医療管理学分野
ページ範囲:P.370 - P.374
文献購入ページに移動■病院と診療所の棲み分け
「病院は入院,診療所は外来」という棲み分けは,わが国における医療提供体制の基調をなす考え方である.しかし,病院によっては入院患者の数倍にあたる外来患者が毎日訪れてくるし,一方,診療所の15% (14,765施設,平成16年)は入院施設を有しており,病院と診療所の機能には必ずしも明確な区分があるわけでない.歴史的に診療所を起源とする病院が少なくなかったこと,国民皆保険の下で病院も診療所も自由に受診できること,診療報酬は病院も診療所も基本的に共通であること,診療所と病院の連携は不十分であることなどにより,意識上も制度上も両者の機能や役割は渾然としたままである.
「病院は入院,診療所は外来」という棲み分けは,わが国における医療提供体制の基調をなす考え方である.しかし,病院によっては入院患者の数倍にあたる外来患者が毎日訪れてくるし,一方,診療所の15% (14,765施設,平成16年)は入院施設を有しており,病院と診療所の機能には必ずしも明確な区分があるわけでない.歴史的に診療所を起源とする病院が少なくなかったこと,国民皆保険の下で病院も診療所も自由に受診できること,診療報酬は病院も診療所も基本的に共通であること,診療所と病院の連携は不十分であることなどにより,意識上も制度上も両者の機能や役割は渾然としたままである.
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