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文献詳細

雑誌文献

病院65巻5号

2006年05月発行

文献概要

連載 クロストーク医療裁判・3

医薬品の使用をめぐる医療水準論―最高裁平成14年11月8日判決の事例から

著者: 堀内元城1 横野恵2

所属機関: 1東京地方裁判所 2早稲田大学社会科学部

ページ範囲:P.404 - P.407

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医師に過失があったか否かについては,医師が医療水準に従った医療行為を行っていたか否かによって判断されます.では,医療水準とはいったい何を基準に決められるのでしょうか.

 前回ご紹介した最高裁判所の判決(平成8年1月23日)は,医師が医薬品を使用するに当たって,医薬品の添付文書(能書)に記載された使用上の注意事項に従わず,それによって医療事故が発生した場合には,これに従わなかったことについて特段の合理的理由がない限り,医師に過失(注意義務違反)があったと推定されるとしました.これは,医薬品の添付文書の記載が医療水準を判断する際の重要な資料となることを示したといえます.

参考文献

1) 高嶌英弘:判批.判例時報 1840:172・177,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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