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文献詳細

雑誌文献

病院65巻8号

2006年08月発行

文献概要

特集 医療と経済格差

雇用形態と医療をめぐる格差

著者: 米澤麻子12

所属機関: 1日本生命保険相互会社 2株式会社ライフケアパートナーズ

ページ範囲:P.632 - P.636

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! 社会経済状態(所得格差)が健康を損なうのではないかという「健康格差」に関する論議が昨今起こっている1,2).数々の先行研究でイギリス・アメリカを中心とした諸外国,また国内において所得,地域,教育歴等による健康格差が明らかになりつつある.

 わが国においては,格差問題が注目を浴びている.所得・収入格差が若年層を中心に拡大し,その要因として成果主義の進行,終身雇用慣行の崩壊など雇用形態の変化が挙げられている.

参考文献

1) イチロー・カワチ,ブルース・P・ケネディ (著),西信雄,高尾総司,中山健夫(監訳),社会疫学研究会(訳):不平等が健康を損なう,日本評論社,2004
2) 近藤克則:健康格差社会,医学書院,2005
3) 厚生労働省:労働力調査詳細結果(平成 17 年 1~3 月平均)
4) 橘木俊詔:企業福祉の終焉-格差の時代にどう対応すべきか,中公新書,2005
5) 厚生労働省:平成 14 年労働者健康状況調査
6) 厚生労働省:労働環境調査,2003
7) 厚生労働省:第 16 回社会保障審議会医療保険部会,2005 年 7 月 “被用者保険から国保への異動状況”
8) 大日康史:健康経済学,東洋経済新報社,2003
9) 内閣府:構造改革評価報告書 5―医療制度改革,2005 年 12 月
10) 玄田有史:働く過剰,NTT 出版株式会社,2005
11) G・エスピン・アンデルセン(著),渡辺雅男,渡辺景子(訳):福祉国家の可能性,桜井書店,2001
12) 山田昌弘:希望格差社会,筑摩書房,2004
1) V・R・フュックス(著),江見康一,田中滋,二木立(訳):保健医療の経済学,勁草書房,1990
2) 市川佳居:従業員支援プログラム EAP 導入の手順と運用,かんき出版,2004
3) 埋橋孝文:比較の中の福祉国家,ミネルヴァ書房,2003
4) 大竹文雄:日本の不平等,日本経済新聞社,2005
5) 菅野和夫:新・雇用社会の法(補訂版),有斐閣,2004
6) 近藤克則:医療費抑制の時代を超えて―イギリスの医療・福祉改革,医学書院,2004
7) 近藤克則:New Public Health のパラダイム―社会疫学への誘い(連載),公衆衛生 vol68,No 1~12,2004
8) 佐藤博樹:パート・契約・派遣・請負の人材活用,日本経済新聞社,2004
9) 橘木俊詔:日本の経済格差-所得と資産から考える,岩波新書,1998
10) 橘木俊詔:セーフティ・ネットの経済学,日本経済新聞社,2000
11) 鴇田忠彦:日本の医療改革―レセプトデータによる経済分析,東洋経済新報社,2004
12) 日本肥満学会編集委員会:肥満・肥満症の指導マニュアル,医歯薬出版,2001
13) 広井良典:日本の社会保障,岩波新書,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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