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連載 病院ファイナンスの現状・25
―直接金融(2)―診療報酬債権流動化スキーム
著者: 福永肇1
所属機関: 1国際医療福祉大学医療福祉学部医療経営管理学
ページ範囲:P.752 - P.757
文献購入ページに移動民間医療機関(以下,病院と表記)の直接金融による資金調達手法として,現在では①証券発行による診療報酬債権流動化,②病院不動産の証券化,③病院債発行の 3 つがあります.①と②がバランスシートの左側(貸方)でのアセット・ファイナンスによる証券化で,SPC(特別目的会社:Special Purpose Company)が ABS(資産担保証券:Asset Backed Securities) を発行する資金調達です.③はバランスシートの右側(貸方)のデット・ファナンス注 1) による証券化で病院が証券を発行します注 2).
上述の②の病院不動産の証券化と,③の病院債の取組実績件数は現在,共に 1 桁台です.しかし①の証券発行による診療報酬債権流動化の取組病院・診療所数は 3 桁台に達し,現在もっとも実績のある直接金融のスキームとなっています.
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