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文献詳細

雑誌文献

病院66巻1号

2007年01月発行

文献概要

連載 クロストーク医療裁判・11

がんの診断時期と延命の相当程度の可能性―最高裁平成16年1月15日判決の事例から

著者: 西田祥平1 大澤彩2 島田英昭3

所属機関: 1東京地方裁判所 2東京大学大学院法学政治学研究科 3千葉大学大学院先端応用外科

ページ範囲:P.59 - P.63

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 前回は,医師の医療行為が医療水準に満たなかった場合,その行為が患者の死亡をもたらした(死亡との因果関係がある)といえない場合であっても,医療水準を満たした医療が行われていれば患者が死亡時点でなお生存していた「相当程度の可能性」が証明される時には,医師ないし医療機関に損害賠償責任が生ずるとされた判例について紹介しました.

 今回は,この「相当程度の可能性」がいかなる場合に認められるかについて,参考になる判例を紹介します.

参考文献

1)平沼高明:本件判批.民事法情報 220号,p.66,2005
2)先行判例の評釈として,杉原則彦:最高裁判所判例解説民事編平成12年度(下),p.863,2003
3)先行判例の評釈として,大塚直:平成15年度重要判例解説,p.86,2004
4)飯塚和之:本件判批.判例タイムズ1157号,p.120,2004
5)寺沢知子:本件判批.民商法雑誌 131(1),p.150,2004
6)主なものとして,水野謙:因果関係概念の意義と限界,有斐閣,2000
7)大村敦志:基本民法 2 債権各論,有斐閣,pp.183-184,2003
8)大村敦志:過失―医療訴訟の動向から.法学教室 289 号,pp.82-87,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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