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文献詳細

雑誌文献

病院66巻12号

2007年12月発行

文献概要

特集 病院におけるIT化の新局面 【医療のIT化 最近の事例集】

経営に生かす電子カルテ

著者: 平川秀紀1

所属機関: 1山形市立病院済生館

ページ範囲:P.1032 - P.1036

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 2001年のe-Japan計画以降,毎年重点計画が発表され,本年の計画では2010年には「いつでも,どこでも,誰でもITの恩恵を実感できる社会の実現」と謳われている.当初,2006年までに400床以上の病院の60%以上での電子カルテ導入が目標とされたが,診療報酬の大幅引き下げをはじめ医療をめぐる環境の悪化などにより,計画を大きく下回っている状況にある.しかし.厳しい医療環境にあればこそ,効率的な病院運営と医療の質を高め地域の中で生き残っていくため,IT化を行い,その果実を十分に享受していくことが必要と考えられる.医療情報システムのIT化の目的は,①病院運営の効率化,②業務の見直し,分析,改革,③部門間の情報の共有化,④医療安全,認証,パス,⑤医療の質の向上,⑥診療情報以外の部分の効率化(物流など),⑦病院の経営管理,⑧診療情報の病診連携への活用などがあり,①~④まではそれなりの成果は上がっていると考えられる.今後は⑤~⑧の項目に対して,診療情報データや経理データを突き合わせながら診療支援や経営支援を行っていくことが,IT化の成否につながるものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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