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特集 介護保険施設と医療のあり方
医療施設からみた介護保険施設のあり方
著者: 武久洋三12
所属機関: 1徳島県療養病床協会 2医療法人平成博愛会博愛記念病院
ページ範囲:P.116 - P.120
文献購入ページに移動現在約30万床と言われるDPC病院は,疾病別の包括報酬となるため疾病の治療に専念し,“まるめ”の中で利益を上げるために,その疾病の治療に直接関係のない検査や治療は行わず,ひと通りの急性期治療が終れば,直ちに退院してもらうという傾向になってくる.そうなると,それを受ける慢性期病院はDPC制度のあおりを受けることになる.今はDPC病院も入院日数により収入が増える仕組みになっているが,近い将来,本当の意味での診断群別包括支払い制になるといわれている.そうなれば,大腿骨骨折の症例についても,手術して1~2日で他の回復期リハ病院へ転院させたほうがDPC病院は効率がよいわけである.場合によっては,様々な手術の術後フォローまでも慢性期医療の役割となってくる可能性も出てくる.そうなると,急性期病院とそれをフォローする慢性期病院との密接な連携が必要不可欠であり,慢性期病院にもそれだけの能力が備わっていなければならないということになる.
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