icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院66巻2号

2007年02月発行

文献概要

特集 介護保険施設と医療のあり方

介護老人保健施設からみた今後の介護保険施設と医療提供

著者: 漆原彰1

所属機関: 1社団法人全国老人保健施設協会

ページ範囲:P.127 - P.131

文献購入ページに移動
 「転換老健の受け入れも含め,これからの老健はどのような機能を持つべきか」という趣旨に沿ってまとめるにあたり,まず最初に,いくつかの前提について整理をしておきたい.


前提1 療養病床の再編にかかる問題は,一義的には老健とは関係がない.

 厚生労働省(以下,厚労省)は平成17年末に突然,「療養病床の再編」と称した医療保険適用療養病床(以下,医療療養病床)の大幅削減,介護保険適用療養病床(以下,介護療養病床)の廃止の方針を打ち出した.現在約38万床ある療養病床(25万床が医療療養病床,13万床が介護療養病床)を,平成24年度には医療療養病床のみ15万床にする.そして削減する23万床については,15万~17万床を老健に,残りの6万~8万床をケアハウスや有料老人ホーム,また 24 時間往診を行える診療所に転換させるという(図1).

 これにより,われわれ老健側には急遽,療養病床からの転換受け入れをどう考えるかという課題が突きつけられることになった.しかし,これはわれわれ老健のあり方が問題にされて起きたものではなく,厚労省の療養病床に対する突然の政策転換により発生した問題である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら