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文献詳細

雑誌文献

病院66巻3号

2007年03月発行

文献概要

特集 地域の活性化に病院は貢献するか

【病院が主体となった地域振興事例】子ども未来事業部の取り組み 洛和会ヘルスケアシステム(京都市)

著者: 野田直揮1

所属機関: 1洛和会ヘルスケアシステム 子ども未来事業部

ページ範囲:P.229 - P.231

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はじめに―少子化および待機児童問題の解決

 全国的な傾向である少子化および待機児童問題は,京都市においても同様の現象となっており,ここ数年,市の総人口は146~147万人台で推移しているものの,子どもの人口は,昭和20年代の第一次ベビーブーム直後の半数に過ぎない約18万人(総人口に占める割合は12.4%)近くまで減少している.

 一方,待機児童数は「京(みやこ)子どもいきいきプラン」等を柱とする,行政による様々な施策の実施,例えば「施設整備や保育施設の定員数の拡充,また一時保育や延長保育など,多様で柔軟な保育サービスの提供」の結果,大幅に減少しているものの,依然として200人を超える状況である.

 そのような中,洛和会ヘルスケアシステムでは,表に示すとおり「子どもたちのために,未来へ…」をコーポレート・スローガンとし,「子ども未来事業部」を設けて活動している.本稿では子ども未来事業部の活動のメインである保育施設について紹介する.

 洛和会音羽病院に付属している院内保育所は,子育て中の看護師に少しでも働きやすい職場環境をとの思いで設けた特定施設である.近年看護師の保育ニードが多様化し,夜間保育,休日保育,病後児保育など,臨機応変な対応が可能な施設が必要となった.加えて看護師だけでなく,医療界で昼夜を問わず働く女性医師やコメディカルを支援できる保育施設を必要とする時代となった.

 洛和会では,これら医療現場で働く人々の要望に応えるため,24時間365日の保育サポート機能を持った洛和山科駅前保育園を2006年1月に開園させ,さらに拡大するニードに対応するため,2006年下期までに京都市内に計3か所の保育園を開設した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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