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特集 医療連携における看護師の役割
ソーシャルワーカーの立場から見た医療連携の現状と課題
著者: 大松重宏1
所属機関: 1国立がんセンター中央病院相談支援センター
ページ範囲:P.391 - P.396
文献購入ページに移動 がん治療は化学療法や放射線治療中の副作用に代表されるように,その場限りで完結するものではない.患者が地域に戻った時,緊急時はもとより,普段から相談に乗ってくれるかかりつけ医や医療機関が必要である.生活圏の中でがん治療を受け,がんと闘い,共に生きていくことのほうが理想的である.そういった意味では近々約300施設が認定される「がん診療連携拠点病院」の存在は大きく,その要件の中に医療連携の充実が挙げられていることは重要である.ここでは,がん専門病院のソーシャルワーカー,また多職種でのチーム医療の一員としての経験から,医療連携の現状や課題,またその中での看護師との関わりから若干の期待と要望を述べたい.
参考文献
1)國分康孝(監訳),カリフォルニア開発的カウンセリング協会(編):クライシス・カウンセリングハンドブック.pp. 13-22,誠信書房,2002
2)鳥羽研二(監訳):エンドオブライフ・ケア―終末期の臨床指針.pp. 20-21,医学書院,2004
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