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文献詳細

雑誌文献

病院66巻5号

2007年05月発行

文献概要

特集 医療連携における看護師の役割

要介護高齢者の医療連携に必要な情報の伝達と共有

著者: 池崎澄江1 池上直己1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室

ページ範囲:P.407 - P.411

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 急性期病院の入院患者に占める要介護高齢者の割合を直接把握できないが,入院患者の60%は65歳以上の高齢者であり(2004 年)1),また65歳以上の一般人口に占める介護認定者の割合が15.3%(2006年)2)であることから単純に計算すると,10%程度となる.しかし,一般の高齢者よりも要介護者のほうが急性増悪等で入院しやすいと推測されることから,より高い割合である可能性がある.したがって,急性期の病院において,要介護高齢者が病院に入院した直後から,悪化前の生活機能への回復を目標にケアを提供し,退院後もケアが適切に継続するように対応する必要がある.

 本稿では,2006年度の調査研究として,12の病院を中心に要介護高齢者の患者を対象として実施した介護保険事業者との連携方式を解説し,その成果を評価する.

参考文献

1)高木安雄:わが国の高齢者ケアの展開と医療が果たした役割―社会から見た介護施設と医療のあり方を考える.病院 66(2):132-135,2007
2)財団法人 厚生統計研究会(編):国民衛生の動向,財団法人 厚生統計研究会,pp. 33&229,2006
3)Carpenter GI, Teare GF, et al : A new assessment for elders admitted to acute care : reliability of the MDS-AC. Aging Clin. Exp. Res 13(4) : 316-30, 2001
4)John N. Morris,他(編)池上 直己(監訳):MDS 2.1 施設ケアアセスメントマニュアル新訂版,医学書院,2005
5)John N. Morris,池上直己,他(編)池上 直己(訳):日本版 MDS-HC 2.0 在宅ケアアセスメントマニュアル新訂版,医学書院,2004
6)宇都宮宏子:スムーズな退院調整に向けた取り組みとネットワーク構築.看護管理 16(11):899-906,2006
7)鬼海博美:ケアマネジャーとして病院・訪問看護ステーションをつなぐ.訪問看護と介護 8(3):191-195,2003
8)杉田勝:これからの退院支援におけるケアマネジャーの役割.看護管理 16(11):915-918,2006
9)今磯純子,他:病院看護師の訪問看護師との連携に関する意識状況分析.病院 66(1):55-58,2007
10)柏木公一,他:在宅クライアントを中心とした看護サマリーの基本データ構造.医療情報学 18 回連合大会論文集:574-575 ,1998
11)大木正隆,他:訪問看護師が認識する病院から在宅への移行期におけるケア情報とその活用時期に関する研究―脳血管疾患高齢者に焦点を当てて.日本在宅ケア学会誌 9(1):94-103,2005
12)池上直己:入院医療と在宅ケアの連携に関する調査研究.厚生労働科学研究費補助金長寿科学総合研究事業 平成 17 年度報告書:35-36,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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