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特集 どう対応する 医事紛争時代
医療事故の真の解決に向けた初期対応の重要性とその内容・手順の1例
著者: 前田正一1 江原一雅2
所属機関: 1東京大学大学院医学系研究科医療安全管理学講座 2神戸大学医学部附属病院医療安全管理室
ページ範囲:P.481 - P.484
文献購入ページに移動今日,医療事故後の対応に関しては,ときどき雑誌等でも関連原稿が見られるようになった.この事故対応においては,事実の確定から始まる,初期対応が極めて重要となる.というのは,被害者である患者は,常に事実を知らされることを求め,また事実が明らかになっていなければ,その後のいかなる取り組みによっても,事故の真の解決(紛争が生じている場合は,その紛争(事故)の真の解決)はありえないからである.しかし,わが国においては,初期対応については必ずしも十分な検討が進んでいない.そこで本稿では,ある医療事故事案に対する初期対応の内容・手順を例示することによって,適時適切な初期対応を実施するためには,医療機関内における事前の検討の積み重ねが不可欠であることを示すこととする.
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