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文献詳細

雑誌文献

病院67巻11号

2008年11月発行

文献概要

連載 DPC時代の医療経営管理塾・6

高い調整係数が妥当な病院,不当な病院

著者: 高橋泰1

所属機関: 1国際医療福祉大学医療経営管理学科

ページ範囲:P.1018 - P.1019

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 診断群1の包括部分の支払いは,入院日数にかかわらず1日4万円とする.A病院もB病院も「診断群1」の患者しか入院しない病院であり,DPCによる支払いを受けている.A病院は積極的に救急患者を受け入れ,常時患者10人中5人が救急患者であり,残り5人が予定入院であると仮定する.また,B病院は救急入院を受け入れず,常時患者10人中10人が予定入院であると仮定する.

 救急入院は予定入院と比べ,来院時に多くの検査を要し,入院期間も長くなる.その結果A病院では表に示すように救急患者は一律8日間の入院期間であり,出来高で入院費用が支払われた場合,食費+入院費が20万円(=2.5万円/日×8日),検査や投薬・注射などの治療費が17万円であると仮定する.また,A病院の予定入院は,一律6日間の入院期間であり,食費+入院費が15万円(=2.5万円/日×6日),治療費が一律8万円であるとする.

 一方B病院の予定入院は,一律7日間の入院期間であり,食費+入院費が17.5万円(=2.5万円/日×7日),治療費が一律12.5万円とする.

 以下の問いに答えよ.

〈問1〉A病院とB病院に常時10人の患者が入院している場合,10人分のDPCにより支払われる包括部分の総収入(調整係数1.000の場合)を計算せよ.

〈問2〉A病院とB病院の調整係数を少数点第3位まで求めよ.

〈問3〉高い調整係数が付けられるのが妥当なのはA病院かB病院か.その理由も述べよ.

〈問4〉上記の例を用い,今後調整係数を廃止する時,どのような方針で新機能係数を設定すべきかを述べよ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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