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文献詳細

雑誌文献

病院67巻4号

2008年04月発行

文献概要

特集 看護師の役割を今問い直す 【業務分担の事例】

病院内助産における医師と助産師の業務分担―助産師外来・院内助産の開設に向けて

著者: 樋口泰彦1

所属機関: 1社会福祉法人聖母会聖母病院産婦人科

ページ範囲:P.317 - P.319

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 近年,産科病棟を閉鎖する病院や分娩取り扱いを停止する診療所が後を絶たない.産科医の減少により,今,日本の産科医療は危機に瀕していると言っても過言ではない.産科医師減少の理由には複数の因子が考えられるが,労働環境の悪化,訴訟の増加,仕事に見合った報酬がない,が三大要因であろう.人が職業を選ぶ際,忙しくなく,安全で,かつ高収入といった方向に流れるのは当然であって,医師においてもその流れは同じである.今の医学生や研修医が産科を敬遠するのを,一方的に非難することはできない.

 産科医師の減少をくい止めるためには,産科医師の待遇を改善し,その増加を促すことが本来なされるべき対策であるが,今から医学生・研修医をリクルートしても,彼らが一人前の産科医にまで育つには,数年以上を必要とする.そこで,喫緊の対応策として,病院勤務産科医師の負担を軽減する目的で,地域における分娩施設の集約化,産科オープンシステムなどとともに,助産師外来・院内助産という方法が注目されるようになった.

参考文献

1)三浦徹:医師と助産師の役割分担.日本産科婦人科学会雑誌59(9):N 261-264,2007
2)横尾京子,他:病院助産部の現状と将来.日本医師会雑誌136(7):1294-1295,2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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