icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院67巻4号

2008年04月発行

文献概要

特集 看護師の役割を今問い直す 【業務分担の事例】

ホスピスケアにおける看護師の役割

著者: 小穴正博1

所属機関: 1社会福祉法人聖ヨハネ会桜町病院ホスピス科

ページ範囲:P.323 - P.326

文献購入ページに移動
 ホスピスケアでは,生命を脅かす疾患に直面している患者とその家族が抱えている様々な問題に関して,きちんとした評価を行い,それが障害とならないように予防したり対処したりすることで,クオリティー・オブ・ライフ(生活の質,生命の質:QOL)を改善するためのアプローチを行っている.患者や家族が少しでもよい状態で,納得しながら過ごすためには,様々な医療スタッフが気持ちを1つにしてチームを組んでアプローチすることが必要である.

 病気の治癒を目指す一般病棟では,治療方針を決定する医師がチームの中心的な役割を果たすことが多い.それに対して,ホスピスケアでは病気の治癒を目指すのではなく,生活面に着目してケアしている.したがって,チームの中心的役割を果たすのは,患者や家族といつも向き合って対応している看護師であることが多い.ホスピスケアにおいて看護師は,専門的な知識をもってケアを実践するだけでなく,患者のニーズに少しでも応え,よりよいケアが提供できるように,チーム内でのコーディネーター的役割も担う必要がある.

参考文献

1)淀川キリスト教病院ホスピス(編):緩和ケアマニュアル,最新医学社,2007
2)前滝栄子,田村恵子:ホスピスケアにおけるナースの役割.月刊ナーシング24(6):78-84,2004
3)恒藤暁:最新緩和医療学,最新医学社,1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?