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文献詳細

雑誌文献

病院67巻4号

2008年04月発行

連載 〈続〉基本からわかる医療経営学・1

病院経営における財務諸表の仕組み

著者: 井上定子1

所属機関: 1流通科学大学商学部

ページ範囲:P.333 - P.337

文献概要

病院経営における財務諸表の必要性とは

 企業やその他の団体,個人のいずれであっても,その活動に伴って,必ず現金収支やその他の財産の増加・減少が発生します.合理的な経済活動を行うためには,このような現金収支やその他の財産の増加・減少を,一定の方式により記録・測定し,自ら事実を確認することが必要とされ,さらに必要に応じて利害関係者への報告が要請されます.このような行為全体を会計と呼びます1)

 通常,このような報告は財務諸表を通じて行われます.財務諸表とは,貸借対照表や損益計算書などの総称ですが,では,病院経営において財務諸表が作成される利点は,どこにあるのでしょうか.それは,病院の経営者や管理者が財務諸表上の数値から自院の経営状態を知ること(現状分析)によって,より実現可能な将来の経営計画を立てることができる点にあるといえます.つまり,このような財務諸表に基づく分析は,病院経営の効率化と安定的な医療サービスの提供に繋がるのです.

参考文献

1)神戸大学会計学研究室(編):第五版 会計学辞典〔改訂増補版〕,同文舘,2001
2)飯野利夫:財務会計論〔三訂版〕,同文舘,1993
3)黒澤清:会計学の基礎(改訂新版),千倉書房,1983
4)杉山幹夫,石井孝宜:新版 医療法人の会計と実務,同文舘,2005
5)田中弘:新財務諸表論(第2版),税務経理協会,2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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