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特集 変容する患者像―求められるヘルスリテラシー
医療コーディネーターの役割と課題―フィジカルアセスメントを基本とした生活障害の視点で行う支援
著者: 嵯峨﨑泰子1
所属機関: 1有限責任中間法人日本医療コーディネーター協会
ページ範囲:P.401 - P.405
文献購入ページに移動 医療コーディネーター(以下,MC)の役割は,クライアント(患者・家族・友人等の関係者)が望む“医療とそれに伴う生活”を享受し維持できるよう,かつ医療提供側との関係が保たれるよう,医療者・医療機関・関係機関との橋渡し役を担うことである.医療という専門性の高い領域において,理解や判断に困難を来たしているクライアントの状況・環境をサポートすることである.
本来この役割は,臨床現場で主に看護職が担う機能そのものであり,期待される役割でもある.しかし,現在の臨床現場では,業務が高度化・専門分化・細分化され,看護職はより専門特化した働きを要求されるようになった.また,クライアント側の情報量の増大が,知り過ぎるゆえの不安感を生じさせやすくなったり,医療に対する信頼の崩壊を助長している可能性も少なからずあると考える.それ以前は,ジェネラリストとしての看護職がこの橋渡し的機能を果たしており,きめ細かな対応や日常的な対話によって,臨床現場における利用者のニーズに応えていたようにも思う.しかし,現在の臨床現場において,この役割を期待することに限界を感じたクライアント側からの要請で13年前に発生したのがMCである.
本来この役割は,臨床現場で主に看護職が担う機能そのものであり,期待される役割でもある.しかし,現在の臨床現場では,業務が高度化・専門分化・細分化され,看護職はより専門特化した働きを要求されるようになった.また,クライアント側の情報量の増大が,知り過ぎるゆえの不安感を生じさせやすくなったり,医療に対する信頼の崩壊を助長している可能性も少なからずあると考える.それ以前は,ジェネラリストとしての看護職がこの橋渡し的機能を果たしており,きめ細かな対応や日常的な対話によって,臨床現場における利用者のニーズに応えていたようにも思う.しかし,現在の臨床現場において,この役割を期待することに限界を感じたクライアント側からの要請で13年前に発生したのがMCである.
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