icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院67巻6号

2008年06月発行

文献概要

特集 人材不足をどう打開するか

看護師の労働需給と雇用政策

著者: 角田由佳1

所属機関: 1韓国漢陽大学校国際学大学院

ページ範囲:P.494 - P.498

文献購入ページに移動
 2006年度の診療報酬改定において,従来よりも看護師を多く配置する「7対1入院基本料」が新設されて以降,看護師不足の問題が発生し,今なお続いている.しかし看護師の労働力不足問題は今日に始まったことではなく,問題に対処しようと,政府はこれまで数多くの政策を施行してきた.

 本稿ではまず,看護師の労働力不足が生じる労働市場の構造と,背景にある看護師の労働供給行動の特性について,経済学の視点から整理する.そのうえで,日本の診療報酬制度,特に看護に関わる診療報酬の支払いの仕組みによって,看護師に対する労働需要が過剰に創出されたり,労働力を供給するインセンティブを阻害されたりするという,需要と供給両面にもたらされうる問題を提示し,適切な政策手段について検討する.

参考文献

1)総務省統計局:労働力調査年報(2006年度)総務省統計局統計表データベースにて閲覧可能 http://www.e-stat.go.jp/index.htm
2)角田由佳:看護師の働き方を経済学から読み解く―看護のポリティカル・エコノミー,医学書院,2007
3)厚生労働省:衛生行政報告例(2006年度)厚生労働省統計表データベースにて閲覧可能 http://wwwdbtk.mhlw.go.jp/toukei/
4)日本看護協会:病院看護基礎調査(1999),日本看護協会出版会,2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら