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連載 病院管理フォーラム ■医療経営と可視化・9
現場からの可視化(3)―可視化による病院マネジメント
著者: 齋藤哲哉1
所属機関: 1福井県済生会病院経営企画課
ページ範囲:P.548 - P.551
文献購入ページに移動厳しい医療界ではあるが,変化に対応しなければ生き残れないのは,なにも医療界だけではない.様々な企業では,激しい競争の中で生き残りをかけ,顧客に対するマーケティング活動を積極的に行い,情報を見える形にして,戦略的にサービスの向上を目指している.それが顧客満足につながる.そう考えると,われわれ医療界では,患者や連携医へ価値を提供するために,必要な情報を収集しているだろうか.集まった様々な情報を職員が理解できるように可視化し,共有しているだろうか.そして共有された情報から,現場で考え行動しているだろうか.
福井県済生会病院(表1)での可視化の目的は,現実の姿を知ること,質の改善を行うことである.医療環境の変化に対応することは,組織全体が,情報から得られた課題や目標に対して,継続的に改善活動を行うことである.チームあるいは組織全体で必要な情報を共有化し,その可視化された情報から,将来のあるべき姿へ近づくためのギャップを自発的に測定・分析・改善する.
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