文献詳細
文献概要
特集 どうなる 特定健診・特定保健指導
巻頭言
著者: 河北博文1
所属機関: 1医療法人財団河北総合病院
ページ範囲:P.581 - P.581
文献購入ページに移動 医師が医療の中心であった時代には,医療の定義は“医学の社会的適用”と言われていました.今日では,医療は患者さんを中心に考えられなければなりません.患者さんの立場に立ってみると“自分の健康を支援してくれるもの”となります.ここで“支援する”とあえて表現しましたが,その意味は“自分の健康は自分の責任である”ということが前提であるためです.そのためにこそ,医療を利用する人と医療者が安心と納得に基づいた信頼関係を築く必要があります.
そして,健康とはWHOの定義でもありますが,“身体的,精神的,社会的に調和のとれた状態”を言い,さらに,“spiritual well-being”を達成することも含んでいます.“spirituality”とは人間を超越した存在に対する信心とも言うのでしょうか.日本の医療は現在までのところ,身体的な取り組みが最優先され,とても,精神的,かつ,社会的な調和を考慮するには至っていませんでした.今日の自殺問題や日ごろの居ても立ってもいられないような不安は当然医療が取り組まなければならない重要な社会的課題です.
そして,健康とはWHOの定義でもありますが,“身体的,精神的,社会的に調和のとれた状態”を言い,さらに,“spiritual well-being”を達成することも含んでいます.“spirituality”とは人間を超越した存在に対する信心とも言うのでしょうか.日本の医療は現在までのところ,身体的な取り組みが最優先され,とても,精神的,かつ,社会的な調和を考慮するには至っていませんでした.今日の自殺問題や日ごろの居ても立ってもいられないような不安は当然医療が取り組まなければならない重要な社会的課題です.
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