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文献詳細

雑誌文献

病院67巻7号

2008年07月発行

文献概要

研究と報告【投稿】

電子カルテ実施データを基にした原価計算システム―直課率向上を目指しての試み

著者: 牧野憲一1 後藤聰1 富安正典1 国貞玲1 寺口大1

所属機関: 1旭川赤十字病院

ページ範囲:P.620 - P.623

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要旨 旭川赤十字病院では電子カルテシステム導入と同時に,物流システム,医事システムを結んで原価計算システムの構築を行った.この原価計算システムの特徴は,電子カルテにある実施データを基にして原価計算を行うことである.今回は,このシステムを利用して配賦によることなく患者に直接計上した費用の割合(以下,直課率)の検討を行った.この旭川赤十字病院原価計算システムにより半年間の症例ごとの原価を計算し,そのデータを基に,医師人件費,薬剤費,診療材料費の直課率を算出した.また,物流システムで把握した,この期間の購入診療材料費から計算した予定値と比較した.このシステムを利用して計算した医師の人件費直課率は半年間の平均で43%,薬剤費直課率は82%,診療材料費直課率も82%であった.このシステムにより,高い診療材料直課率を実現した.

参考文献

1)成川正道,他:診療科別原価計算.日赤医学 53(2):311-315,2002
2)中村彰吾,渡辺明良:実践 病院原価計算,p65,医学書院,2000
3)宇都由美子,他:品質管理・コスト管理のツールとして有効な患者別原価計算システムの開発(病院DHWを利用したDPCごとの患者別原価計算).医療情報学 23(1):23-31,2003
4)松田晋哉(編著):DPCと病院マネジメント,p64,じほう,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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