文献詳細
文献概要
特集 新たな医療計画の展開
有床診療所と医療計画
著者: 鹿子生健一12
所属機関: 1鹿子生整形外科 2全国有床診療所連絡協議会
ページ範囲:P.810 - P.811
文献購入ページに移動歴史的背景―第1次医療法改正では診療所病床は必要病床数算定から除外
昭和60(1985)年の第1次医療法改正において,有床診療所の病床は医療計画の必要病床数の算定から除外された.このため有床診療所の新規開設は都道府県知事への届出のみで可とされ,その後も暫くの間は,意欲的な医師による有床診療所の新規開業は,数は多くはないが続いてきた.その一方で,患者の大病院志向による入院患者数の減少や,入院医療費の病診格差が著しく拡大したこと等により,経営困難に陥る有床診療所が増加し,無床化,廃院する施設が増加している.昭和62(1987)年から平成18(2006)年までの間に,有床診療所の施設数は24,975施設から12,858施設へと激減している(図).
昭和63(1988)年には,厚生省高官の「有床診療所の使命は終わった」という発言があり,有床診療所の将来に不安をおぼえた関係者が同年「全国有床診療所連絡協議会」を組織し,医療法13条のいわゆる48時間規制の撤廃と入院基本料の病診格差の是正を求めて活動してきた.
昭和60(1985)年の第1次医療法改正において,有床診療所の病床は医療計画の必要病床数の算定から除外された.このため有床診療所の新規開設は都道府県知事への届出のみで可とされ,その後も暫くの間は,意欲的な医師による有床診療所の新規開業は,数は多くはないが続いてきた.その一方で,患者の大病院志向による入院患者数の減少や,入院医療費の病診格差が著しく拡大したこと等により,経営困難に陥る有床診療所が増加し,無床化,廃院する施設が増加している.昭和62(1987)年から平成18(2006)年までの間に,有床診療所の施設数は24,975施設から12,858施設へと激減している(図).
昭和63(1988)年には,厚生省高官の「有床診療所の使命は終わった」という発言があり,有床診療所の将来に不安をおぼえた関係者が同年「全国有床診療所連絡協議会」を組織し,医療法13条のいわゆる48時間規制の撤廃と入院基本料の病診格差の是正を求めて活動してきた.
掲載誌情報