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連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第168回
【60周年記念座談会】今の病院が抱える課題―建築の視点から
著者: 今井正次12 河口豊3 友清貴和4 長澤泰567
所属機関: 1三重短期大学生活科学科 2三重大学 3広島国際大学医療福祉学部 4鹿児島大学工学部 5工学院大学工学部 6東京大学 7(社)日本医療福祉建築協会
ページ範囲:P.70 - P.75
文献購入ページに移動長澤 本日は『病院』誌の60周年を記念して,「今の病院が抱える課題―建築の視点から」をテーマに,座談会を企画いたしました.
私は1970年代に厚生省の病院管理研究所にいた頃,病院管理の研究は旧態依然だった日本の病院を近代的・効率的なものにするために,戦後アメリカの指導によって始まったことを聞きました.病院建築計画研究は,東京大学の吉武泰水先生(『病院』1949年1巻2号に寄稿)の研究室に始まり,本日いらしている先生方の恩師である伊藤誠先生,柳沢忠先生,青木正夫先生,その他の先生方に引き継がれ,1954年には日本病院建築協会(現・日本医療福祉建築協会:JIHa)が発足しました.日本の病院建築の曙の時代と言えます.
さて,先生方は,いつ頃から病院建築を意識されたのか,なぜ病院建築―この泥沼と言ってもよいかもしれませんが(笑)―に足を踏み込んだのか,何を問題視されていたのかをお聞かせ願えますか.
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