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文献詳細

雑誌文献

病院68巻11号

2009年11月発行

文献概要

特集 補完代替医療のこれから

補完代替医療の安全性と有効性

著者: 福井次矢1 山下仁2 蒲原聖可3 川嶋朗4 白川太郎5 徳田安春6 高橋理1 小俣富美雄1 大出幸子7 竹谷内克彰8 鶴岡浩樹9

所属機関: 1聖路加国際病院 2森ノ宮医療大学 3健康科学大学 4東京女子医科大学 5白川太郎クリニック 6筑波大学 7聖ルカ・ライフサイエンス研究所 8東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック 9つるかめ診療所

ページ範囲:P.898 - P.902

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 本邦は諸外国に類を見ないほどの高齢化社会を迎えており,がんや血管疾患の発症率・罹病率が高くなり,疾病発症後の治療だけでなく予防医学が重要視されるようになった.このような現代先進国における疾病構造の変化と患者ニーズの多様性にともない,西洋医学だけでなく相補代替医療(CAM)への関心が高まってきている.最近ではCAMと現代医学の優れた部分を合わせて「統合医療(IM)」という新たな医療概念が提唱され,患者ケアの質を上げるための模索が行われている.

 しかしながら,統合医療の重要な構成要素であるCAMについては,科学的(EBM―Evidence-Based Medicine―の概念に則った)手順による検証が十分でなく,欧米先進国では,大規模な国家予算を投入してCAMの臨床研究を急ピッチで進めると同時に,統合医療の評価によりふさわしい研究方法論を開発すべく,模索が続いている.一方,わが国ではCAMの普及状況に関する記述データさえ乏しく,CAMの科学的検証は欧米先進国に大きく後れをとっている.

参考文献

1)Fukui T, et al : The ecology of medical care in Japan. JMAJ 48(4) : 163-167,2005
2)Barnes PM, et al : Complementary and alternative medicine use among adults : UnitedStates, 2002. AdvData 27(343) : 1-19, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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