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文献詳細

雑誌文献

病院68巻11号

2009年11月発行

文献概要

特集 補完代替医療のこれから

サプリメント・健康食品をめぐる状況とEBM

著者: 鈴木信孝1

所属機関: 1金沢大学大学院医学系研究科 臨床研究開発補完代替医療学講座

ページ範囲:P.914 - P.918

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 補完代替医療は,アメリカのみならずわが国でも近年急速に脚光をあびている医学分野であり,Complementary and Alternative Medicine(CAM)という用語が使われている1).ハーバード大学のEisenberg博士らは,アメリカ成人の42.1%もの人達がCAMを用いていることをJAMAに発表した2).また,日本ではその利用率は65.6%に及んでいることもわかっている3)

 実際に使用されているCAMの種類は,アメリカと日本ではかなり異なっている.複数回答調査によると,アメリカではリラクセーション16.3%,ハーブ12.1%,マッサージ11.1%,カイロプラクティック11.0%である2).一方,わが国ではサプリメント42.0%,マッサージ31.2%,リフレクソロジー20.2%,アロマセラピー14.6%であり3),サプリメント(健康食品)使用者が圧倒的に多いことが特徴となっている.したがって本邦のCAMにおいてはサプリメント領域が最も重要であるとされている.

 そもそも食品は特別用途食品,保健機能食品といわゆるサプリメント(健康食品)に分類することができる.以下,各食品について解説する.

参考文献

1)Suzuki N : Complementary and alternative medicine : a Japanese perspective. eCAM 1(2) : 113-118, 2004
2)Eisenberg DM, Davis RB, et al : Trends in alternative medicine use in the United States, 1990-1997 : results of a follow-up national survey. JAMA 280(18) : 1569-1575, 1998
3)蒲原聖可:代替医療,中公新書,2002,pp30-35
4)住吉義光:がんの補完代替医療ガイドブック―厚生労働省がん研究助成金研究の一環として.日本補完代替医療学会誌 3(1):23-26,2006
5)Hyodo I, Amano N, et al : Nationwide survey on complementary and alternative medicine in cancer patients in Japan. J Clin Oncol 23(12) : 2645-2654, 2005
6)伊藤壽記,井倉技:米国の補完代替医療施設を訪れて.日本補完代替医療学会誌 3(1):27-31, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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