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文献詳細

雑誌文献

病院68巻12号

2009年12月発行

文献概要

特集 今後の医師養成と病院

医師後期専門研修のあり方と病院の役割

著者: 渡邊清高123 土屋了介24

所属機関: 1国立がんセンターがん対策情報センター 2国立がんセンター中央病院 3平成20年度「医療における安心・希望確保のための専門医・家庭医(医師後期臨床研修制度)のあり方に関する研究班」事務局 4平成20年度「医療における安心・希望確保のための専門医・家庭医(医師後期臨床研修制度)のあり方に関する研究班」

ページ範囲:P.1010 - P.1014

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 今日の医療が抱えている問題の多くが,医師の研修,養成のあり方の議論に結びついている.本稿では筆者らが関わった平成20年度「医療における安心・希望確保のための専門医・家庭医(医師後期臨床研修制度)のあり方に関する研究班」(以下,研究班)での議論を通じて,専門医・家庭医養成の見直しの方向性のポイントと,病院の位置づけ,役割について概説したい.

 卒後教育の充実に向けた改革こそが,医療が抱える多くの問題の解決に導くものであり,そのためには医師の自律と国民との対話が不可欠である.具体的には,①家庭医・総合医,専門医の専門性を確立し,②地域における医療体制における位置づけを明確にすること,加えて③説明責任,プロセスの透明化,認証のための質の保証である.専門病院,大学医学部,地域病院,診療所など様々な診療形態からなる医療関係者に加え,研修医や医学生,支払い基金,行政機関,地方自治体,地域住民などの参画により,医師養成の仕組みを構築する「公的な独立機関」として,「卒後医学教育認定機構(仮称)」の設立を提言した.

参考文献

1)厚生労働省:「安心と希望の医療確保ビジョン」具体化に関する検討会中間とりまとめ,平成20年9月22日 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/09/s0922-6.html
2)医療における安心・希望確保のための専門医・家庭医(医師後期臨床研修制度)のあり方に関する研究班ホームページ http://medtrain.umin.jp

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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