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文献詳細

雑誌文献

病院68巻12号

2009年12月発行

文献概要

特集 今後の医師養成と病院

家庭医の養成と病院の役割

著者: 津田司12

所属機関: 1財団法人 家庭医療学研究所 2三重大学

ページ範囲:P.1015 - P.1019

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 1年間のインターン制度が身分保証や経済的保証がないなどの理由で1968年に廃止され,同時に卒後2年以上の臨床研修を行うよう努力することが定められた.これで医師としての身分は保証されたものの,労働面や給与面での問題が多かったので,2004年から現在の新臨床研修制度がスタートした.しかし,研修医が地方から都会に集中して地域医療の崩壊が進行したので,2010年より研修期間を実質1年間に短縮し,2年目から志望科で研修させる研修プログラムを実施しやすくして地域の医師不足に対処することになった.並行して,医学部の定員を1.5倍に増やすことで医療崩壊を食い止めようとしている.

 これら2つの施策によって本当に医療再生ができるのであろうか.筆者は大変難しいのではないかと考えている.なぜなら,現在の医療崩壊は2004年の新臨床研修制度の開始が引き金にはなったものの,実はそれ以外の要因のほうが大きいのではないかと考えているからである.

参考文献

1)堀端謙,津田司,岩井敦志:家庭医が診療可能な初期救急疾患の検討,第32回日本プライマリ・ケア学会(京都,2009.8.22)にて発表
2)亀谷学,山下大輔(監訳):プライマリ・ケア何を学ぶべきか-米国家庭医療学会研修ガイドラインから-,プリメド社,大阪,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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