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文献詳細

雑誌文献

病院68巻2号

2009年02月発行

文献概要

特集 医療統計の再構築に向けて

国際基準としての日本の医療費―OECD国際基準のSHA

著者: 満武巨裕1 石橋洋次郎1 福田敬1

所属機関: 1財団法人 医療経済研究・社会保険福祉協会 医療経済研究機構

ページ範囲:P.108 - P.112

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OECD国際基準のSHA

 「日本の医療費のGDPに占める割合は2005年では8.0%,米国は15.3%,日本同様の社会保険方式をとっているフランスでも11.1%,ドイツは10.7%であり,日本の割合は欧米に比べて少ない」といった医療費の国際比較データが,施策立案のための基礎資料として,また医学,公衆衛生,社会保障,医療経済の研究資料としても幅広く活用されている1).医療費をはじめとする国際比較データの多くが,OECD Health Data2)(以下,ヘルスデータ)から引用されている.ヘルスデータはCD-ROMや近年ではインターネット(有料)でも利用可能となっているデータベースで,OECD(Organization for Economic Co-operation and Development;経済開発協力機構)加盟国の医療の質や総保健医療支出をはじめとする様々な健康保険分野のデータが含まれている.

 だが,冒頭のヘルスデータにおける医療費は,日本の厚生労働省が推計・公表している「国民医療費」3)とは異なる.例えば,2005年度の国民医療費は約33.1兆円と発表されているが,ヘルスデータでは約41.0兆円(総保健医療支出)となっており,約2割高くなっている.

参考文献

1)真野俊樹:医療経済学で読み解く医療のモンダイ,医学書院,2008
2)OECD Health Data 2008 http://www.OECD.org/health/healthdata
3)厚生労働省大臣官房統計情報部(編),財団法人厚生統計協会:平成18年度 国民医療費,2006
4)医療経済研究機構:2003 OECDのSHA手法に基づく保健医療支出推計,2006
5)速水康紀,他:OECD「A System of Health Accounts」 準拠の医療費推計に関する研究.医療経済研究13:71-106,2003
6)坂巻弘之,他:OECD A System of Health Accounts準拠の国民保健計算に関する研究,厚生の指標50(1):24-34,2003
7)坂巻弘之,他:OECD A System of Health Accounts準拠の国民保健計算に関する研究(第2報)2000~2001年度の推計結果-介護保険部分を中心に,厚生の指標52(2):23-34,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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