文献詳細
特集 NPMで公立病院は再生するか
文献概要
■公立病院経営を取り巻く環境
公立病院の経営問題が全国的にこれほど注目されるのは,昭和30年代後半の全国一斉病院ストライキ以来のことであろう.今回の公立病院問題は,医師不足や病院経営問題であるとともに,病院の経営形態の選択という課題を含んでいる.そこで,公立病院の経営革新とNPM(New Public Management)という観点から,若干の私見を述べてみたい.
わが国の医療供給体制において,都道府県立病院と市町村立病院は,重要な役割を担っているにもかかわらず,平均的に見れば経営状態は危機的状態にある.もちろん,役職員の懸命の努力により経営を継続している病院が多いが,公営企業として運営している病院事業主体の約8割が地方公営企業法上の法定繰入金を受けながらも損失を計上している現状を放置することは,開設者である地方自治体の財政基盤を揺るがせることにならざるをえない.
公立病院の経営問題が全国的にこれほど注目されるのは,昭和30年代後半の全国一斉病院ストライキ以来のことであろう.今回の公立病院問題は,医師不足や病院経営問題であるとともに,病院の経営形態の選択という課題を含んでいる.そこで,公立病院の経営革新とNPM(New Public Management)という観点から,若干の私見を述べてみたい.
わが国の医療供給体制において,都道府県立病院と市町村立病院は,重要な役割を担っているにもかかわらず,平均的に見れば経営状態は危機的状態にある.もちろん,役職員の懸命の努力により経営を継続している病院が多いが,公営企業として運営している病院事業主体の約8割が地方公営企業法上の法定繰入金を受けながらも損失を計上している現状を放置することは,開設者である地方自治体の財政基盤を揺るがせることにならざるをえない.
参考文献
1)大住荘四郎:ニュー・パブリック・マネジメント―理念・ビジョン・戦略,日本評論社,1999,第1章
2)大住荘四郎:パブリック・マネジメント―戦略行政への理論と実践,2002,日本評論社,pp11-12
掲載誌情報