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文献概要
連載 リレーエッセイ 医療の現場から
死の準備教育と看取りの文化
著者: 新村拓1
所属機関: 1北里大学一般教育部
ページ範囲:P.795 - P.795
文献購入ページに移動戦後になると,抗生剤・抗結核剤が生まれ,また外科手術の安全性や技術的な向上もあって,人々の目は病院に向き始める.政府は戦災で失われた病院の復興を民間に任せるため,医療法人制度の創設(1950年)をはじめ,医師優遇税制(1954年),医療金融公庫の発足(1960年),公的病院の増床規制(1963年)などといった措置をとった.それにより,診療所から病院への建て替えが進み,病院に派出看護婦が吸収され,彼女らのかつての職場は,無資格の家政婦らに取って代わられることになった.
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