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文献詳細

雑誌文献

病院69巻5号

2010年05月発行

文献概要

特集 長期療養ケアにおける看護の役割

療養病棟における看護師の役割―生活を看るプロフェッショナル

著者: 桑田美代子1

所属機関: 1医療法人社団慶成会 青梅慶友病院 看護介護開発室

ページ範囲:P.334 - P.337

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■看護の役割が発揮できる場

 青梅慶友病院(以下,当院)は,許可病床数736床(医療療養病棟239床,介護療養257床,認知症疾患型240床)を有する病院である.入院患者の平均年齢約88歳,平均在院期間3年4か月,8割が認知症を有し,9割が亡くなる“終の住処”の役割を担った施設でもある.筆者は15年前,老人看護を極めたいと考え就職した.入職当時は「介護力強化病院」と呼ばれており,ケアの質向上にスタッフが一丸となって取り組んでいる姿は,急性期の医療機関にはないパワーを感じたのを覚えている.

 看護師は“療養上の世話”と“診療の補助”という2つの業を行う者と保助看法には定められている.療養病棟では“診療の補助”以上に“療養上の世話”についての役割が大きいことは事実である.しかし,医療についての知識と,生活支援の知識・技術も合わせて必要とされるのが療養病棟であり,看護師本来の役割が最も活かせる活動の場であると考えている.また,現在検討されている多職種との連携,チーム医療についても以前から実践されている現場でもある.今回,これまでの経験をもとに,療養病棟における看護師の役割について述べたい.

参考文献

1)桑田美代子:豊かないのちの看取り.緩和ケア 17(2):97-101,2007
2)桑田美代子:療養生活を支える保健医療福祉施設の特徴と看護,北川公子(編):系統看護学講座 老年看護学,第7章‐3,p.331,医学書院,2010
3)内田樹の研究室 http://blog.tatsuru.com/2010/02/05_1542.php

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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