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文献詳細

雑誌文献

病院69巻6号

2010年06月発行

文献概要

特集 災害と病院

災害と情報管理

著者: 宮本正喜1 平松治彦1

所属機関: 1兵庫医科大学 医療情報学

ページ範囲:P.452 - P.456

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 早いもので,阪神・淡路大震災から15年が経過した.死者6,434人,負傷者33万3,109人,第2次世界大戦以降,日本で最も大きな災害であった.その後も大規模地震は何度と起こり,また,JR福知山線脱線事故のような鉄道災害も発生している.世界に目を向けても,アメリカ南部,インドネシア,ハイチ,チリなど世界のいたるところで水害や大規模地震が起こっている.

 現在,インターネットや携帯電話などIT・通信機器が発達し,こうした情報化の進歩は特に都市部で著しい.しかしその反面,阪神・淡路大震災では,都市機能だけでなく,都市部の情報機能もダメージを受けていた.本稿では,当時行ったアンケート調査や通信の状況に基づき,災害時の情報管理について述べる.

参考文献

1)宮本正喜,他:阪神淡路大震災による医療情報システム被害調査.医療情報学 16(6):265-270,1996
2)厚生労働省:医療情報システムの安全管理に関するガイドライン(第4.1版),2010 http://www.mhlw.go.jp/shingi/2010/02/s0202-4.html
1)内藤道夫:病院情報システム被災報告.第15回医療情報学会連合大会論文集,1995,p32
2)木村通男,宮本正喜:情報系に関する影響の調査報告.第15回医療情報学会連合大会論文集,1995,pp39-40
3)宮本正喜,佐古正雄:神戸大学医学部付属病院医療情報システムと阪神・淡路大震災.第15回医療情報学会連合大会論文集,1995,pp33-34
4)中島幸雄:情報通信機能.アーバンインフラ推進会議(編):災害に強いまちづくりのための情報インフラの推進に関する報告書,1996,pp9-13
5)宮本正喜:阪神大震災における神戸大学病院のコンピュータシステム.保健医療情報システム災害対策検討プロジェクト(編):保健医療情報システム災害対策調査報告書,1995,pp25-34
6)藪本義人,他:危機管理における医療情報システムの果たす役割.医療情報学 15(2):89-94,1995
7)佐古正雄,岩本智裕:医療情報(ネットワーク)面からの対応―阪神淡路大震災の経験から.医学のあゆみ 176(7):431-434,1996
8)宮本正喜,佐古正雄:災害時における通信.武下浩,他(編):大震災における救急災害医療―阪神・淡路大震災から何を学ぶか,へるす出版,1995,pp165-172
9)木村通男,他:大規模災害における病院電話手段の危機管理.医療情報学 16(6):255-263,1996
10)尾崎孝男:医療情報システムにおける阪神淡路大震災による被害と対策.医療情報学 16(6):299-303,1996
11)Miyamoto M, et al : Great Earthquakes and Medical Information Systems, with Special Reference to Telecommunications.JAMIA 6(3) : 252-258, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

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