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特別寄稿
医療ツーリズム(国際受診)の課題―国際医療福祉大学・国際シンポジウムから
著者: 岡村世里奈1 開原成允12
所属機関: 1国際医療福祉大学大学院 医療経営管理学科 2国際医療福祉大学大学院
ページ範囲:P.624 - P.627
文献購入ページに移動このため国際医療福祉大学では,2010年3月22日に国際シンポジウム「医療ツーリズムの現状と課題」を開催した.本稿では,その時の講演を中心に日本における医療ツーリズムの課題について述べたい.なお,言葉について整理しておくと,医療ツーリズム(medical tourism)を日本では直訳して「医療観光」と言う場合がある.しかし,医療ツーリズムの定義は,米国医学図書館のMeSH(Medical Subject Headings)という用語集によれば,「Travel to another country for the purpose of medical treatment(治療を受ける目的で,他の国へ旅行すること)」であり,観光という要素は入ってもよいが,それが目的ではない.この意味では「国際受診」というような訳が適しているように筆者は思うが,本稿では,「医療ツーリズム」という日本語を用い,「国境を越えて患者が外国の診療機関で診療を受けること」を意味することとする.
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