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朝鮮に於ける連合軍疾病の状況
著者: 森島
所属機関:
ページ範囲:P.45 - P.45
文献購入ページに移動 以下は米陸軍省醫務局軍醫總監George E. Armstrong氏の朝鮮方面に於ける疾病の状況報告である。
1.蚊性疾患は非常に多發した1943年では比島方面に於ける米軍の罹病者は年間1000名中696名であつたのに朝鮮では15〜16名に激減した。然し同方面から歸還した米軍勇士に6000名も多發し皆マラリアであつた。之等は6〜9ヵ月の潜伏期の後で發病したのであつた。そこで新藥PrimaquineというChloroquine治療藥を用い大部分治癒した。其爲今度は戰線から歸える船中生活14日間内に毎日本藥一錠宛の内服を爲さしめ,本病發症は殆んど無くなつた。血中へあるマラリア病原體が死滅したのだろうと思う。ただ内服に努めなかつた者に本病の發症を起したものがあつた。
1.蚊性疾患は非常に多發した1943年では比島方面に於ける米軍の罹病者は年間1000名中696名であつたのに朝鮮では15〜16名に激減した。然し同方面から歸還した米軍勇士に6000名も多發し皆マラリアであつた。之等は6〜9ヵ月の潜伏期の後で發病したのであつた。そこで新藥PrimaquineというChloroquine治療藥を用い大部分治癒した。其爲今度は戰線から歸える船中生活14日間内に毎日本藥一錠宛の内服を爲さしめ,本病發症は殆んど無くなつた。血中へあるマラリア病原體が死滅したのだろうと思う。ただ内服に努めなかつた者に本病の發症を起したものがあつた。
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