icon fsr

文献詳細

雑誌文献

病院7巻6号

1952年12月発行

--------------------

綜合病院の設計と構造(2)

著者: 小川健比子1

所属機関: 1厚生省醫務局整備課

ページ範囲:P.12 - P.17

文献概要

第2章 建物
 先ず,是非記憶しておかねばならないことは,「病院」というものは,單に病室をもつた建物に過ぎないというものでは,決してないということである。病院を造るのに,或る特殊な建築上の外觀を創ろうとして,或る地域の中に無理に諸施設を建て並べる樣なことがあつてはならない。それは,その色々な施設のために,一つの複雑した,又高度にして特長のある夫々の機能をもつた構造物になる樣に,設計されねばならないものである。この點に錯誤があると,患者も醫員も又雇人達もそれに滿足することができず,又設計家や構造家は,自分自身後悔するばかりでなく,人の非難も受けるだろうし,更に,その作業が過剰となる上に後日直ぐ模樣替の經費が必要となつて來る。
 以上のようなわけで,建築家としては,病院の機能に通牒することが絶對に必要であるし,又一方,責任ある委員としては,設計家を不利な立場にする樣な態度で,故意に,その構造物の正確な形式或は形状に就いて,云々する樣なことがあつては斷じていけない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1383

印刷版ISSN:0385-2377

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら